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第9回シロアリ駆除雑学講座

皆さんこんにちは!

 

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

 

 

シロアリ対策工事の環境とは?住宅を守る現場のリアルと課題

 

 


今回は「シロアリ対策工事の環境」について一般的な市場での動向をお届けします。


見えないところで建物を蝕むシロアリ——そんな住まいの大敵と日々向き合っているのが、シロアリ対策工事の現場スタッフたちです。

では実際、どんな環境でどんな作業をしているのか?意外と知られていない現場の裏側と、課題・安全面・働き方まで掘り下げてみましょう。


🐜 1. シロアリ被害の発見は「床下」が基本

 

シロアリの多くはヤマトシロアリイエシロアリと呼ばれる種類で、床下の木材や柱、基礎周辺を食害します。

そのため、調査・工事ともに狭く、暗く、湿気の多い床下空間が主な現場になります。

  • 地面からの湿気・温度変化が激しい

  • 高さ30〜50cm程度の狭い空間を匍匐前進で移動

  • 木屑やカビ、ダニ、ホコリとの闘い

 

これらの厳しい環境下で、安全かつ的確に処置をするためには、専門知識と経験に加え、現場での体力・判断力も不可欠です。


🧯 2. 使用薬剤と健康・環境への配慮

 

従来のシロアリ防除は、「薬剤をたっぷり撒く」のが一般的でした。しかし現在は人体やペット、環境への配慮が強く求められる時代です。

主な薬剤の進化:

  • ピレスロイド系(昆虫だけに効く、哺乳類には低毒)

  • ネオニコチノイド系(神経系に作用する低濃度薬剤)

  • フィプロニル系(伝播効果によって巣ごと駆除が可能)

 

さらに、無臭タイプや低VOC(揮発性有機化合物)処方の薬剤も増えており、作業者の安全・住民の健康を考慮した成分選定が不可欠です。


🛠 3. シロアリ工事の工程と必要なスキル

 

シロアリ対策工事は、大きく分けて以下のようなステップで進みます。

  1. 現地調査(目視、床下点検、タッピング検査)

  2. 被害部の特定と写真記録

  3. 穿孔処理(必要箇所に穴を開け薬剤を注入)

  4. 土壌処理・木部処理(床下全面への散布)

  5. ベイト工法の設置(建物周囲への設置型駆除装置)

 

作業には薬剤知識、構造知識、施工技術だけでなく、住民への説明力・安心感を与える対応力も重要になります。


🌡 4. 夏は蒸し風呂、冬は冷気との闘い

 

シロアリ工事の作業環境は、室内に見えて実は外気温の影響を大きく受ける場所です。

  • 夏:湿気がこもりやすく、床下温度は40℃以上になることも

  • 冬:通気が良すぎて、足元が冷え切る環境

  • 通年:暗所作業のため照明や空気循環の工夫が必要

 

そのため、作業スタッフは季節に合わせた作業服・安全靴・マスク・換気機器などを駆使して現場に対応しています。


🌿 5. 環境意識の高まりと企業責任

 

近年は、建物の維持管理の一環としてだけでなく、**“住環境の安心と持続可能性”**を支える視点から、シロアリ対策も見直されています。

  • 自治体の空き家対策事業と連携した施工

  • 自然素材住宅に合わせた「無薬剤処理」提案

  • 地域密着型のアフターサービス体制

 

こうした変化の中で、信頼できる施工会社選びがより重要になってきています。


✨まとめ:見えない敵と戦う、縁の下のプロフェッショナル

 

シロアリ対策工事は、家の表からは見えないところで、暮らしを守る非常に重要な仕事です。
過酷な環境と高度な判断力が求められる現場ですが、そこで働く人々は**“家を守る医者”のような存在**です。

次回は、この仕事が今後どのように進化していくのか、「シロアリ対策工事の未来」をテーマにお話しします!

次回もお楽しみに!