オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2025年5月

第10回シロアリ駆除雑学講座

皆さんこんにちは!

 

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

 

 

シロアリ対策工事の未来とは?住まいの安心とともに進化する技術とサービス


今回は「シロアリ対策工事の未来」について一般的な市場での動向を基に考えていきます。


住まいの劣化を防ぎ、資産価値を守るこの仕事も、時代の変化とともに大きく進化し始めています。特に環境配慮・IoT導入・働き方改革といったテーマが、シロアリ業界にも波及してきています。

では、これからのシロアリ対策はどう変わっていくのでしょうか?


🛰 1. IoT×シロアリ対策の時代が来る

 

近年、IoTセンサーやクラウド技術を活用した「見える化」の波が、住宅メンテナンス業界にも広がっています。

可能性のある新技術:

  • 床下湿度・温度センサーによる異常検知

  • スマートベイトシステム:シロアリの侵入を検知・通知

 

これにより、定期点検不要・非接触型のモニタリング管理が可能になり、住宅管理の形が大きく変わろうとしています。


🌱 2. 完全無薬剤化・自然素材施工へのシフト

 

これまでも「低臭・低毒性」への移行が進んできましたが、これからは合成殺虫材を使わない施工も本格化していくと考えられています。

代表例:

  • ホウ酸処理:天然鉱物由来で再処理不要、耐久性20年以上

  • 加圧注入木材(ホウ酸・ACQ等)

  • 物理バリア工法(防蟻シートや金属メッシュ、ホウ酸入りシーリング等)

 

特に小さな子どもやペットのいる家庭、自然素材住宅では、こうした選択肢が増えていくことが期待されています。


👨‍🔧 3. 職人不足への対応:若手育成と作業効率化

 

高齢化が進む中で、職人の確保と育成も大きな課題です。

  • VRを使った床下作業のシミュレーション研修

  • 動画・クラウドを活用した技術継承

  • コンパクト機材と一人作業対応の工法開発

 

加えて、働きやすさを意識した作業環境の快適化(送風装備、床下カメラ、姿勢サポーターなど)も進んでいます。


🧭 4. 住宅価値を守る“予防型メンテナンス”の普及

 

従来は「被害が出てから対処」だったシロアリ対策も、これからは「建築時から予防的に導入」する時代へ。

  • 新築時にホウ酸・防蟻材処理を標準化

  • 住宅診断士(ホームインスペクター)との連携

  • 不動産売買時の床下診断による価値向上

 

これにより、シロアリ対策が「安心のある家=高評価住宅」として、市場価値に反映されるようになっていきます。


✨まとめ:シロアリ対策は、未来の家づくりの一部になる

 

シロアリ工事は、単なる「駆除」から、「住まいの持続可能性と安心を支えるインフラ」へと進化を遂げようとしています。

今後は、デジタル・自然素材・働き方改革・住宅資産価値の維持といった、多角的な視点からこの仕事が見直されていくでしょう。

目には見えないけれど、確かに家を支える。
それが、これからのシロアリ対策工事です。

次回もお楽しみに!

 

第9回シロアリ駆除雑学講座

皆さんこんにちは!

 

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

 

 

シロアリ対策工事の環境とは?住宅を守る現場のリアルと課題

 

 


今回は「シロアリ対策工事の環境」について一般的な市場での動向をお届けします。


見えないところで建物を蝕むシロアリ——そんな住まいの大敵と日々向き合っているのが、シロアリ対策工事の現場スタッフたちです。

では実際、どんな環境でどんな作業をしているのか?意外と知られていない現場の裏側と、課題・安全面・働き方まで掘り下げてみましょう。


🐜 1. シロアリ被害の発見は「床下」が基本

 

シロアリの多くはヤマトシロアリイエシロアリと呼ばれる種類で、床下の木材や柱、基礎周辺を食害します。

そのため、調査・工事ともに狭く、暗く、湿気の多い床下空間が主な現場になります。

  • 地面からの湿気・温度変化が激しい

  • 高さ30〜50cm程度の狭い空間を匍匐前進で移動

  • 木屑やカビ、ダニ、ホコリとの闘い

 

これらの厳しい環境下で、安全かつ的確に処置をするためには、専門知識と経験に加え、現場での体力・判断力も不可欠です。


🧯 2. 使用薬剤と健康・環境への配慮

 

従来のシロアリ防除は、「薬剤をたっぷり撒く」のが一般的でした。しかし現在は人体やペット、環境への配慮が強く求められる時代です。

主な薬剤の進化:

  • ピレスロイド系(昆虫だけに効く、哺乳類には低毒)

  • ネオニコチノイド系(神経系に作用する低濃度薬剤)

  • フィプロニル系(伝播効果によって巣ごと駆除が可能)

 

さらに、無臭タイプや低VOC(揮発性有機化合物)処方の薬剤も増えており、作業者の安全・住民の健康を考慮した成分選定が不可欠です。


🛠 3. シロアリ工事の工程と必要なスキル

 

シロアリ対策工事は、大きく分けて以下のようなステップで進みます。

  1. 現地調査(目視、床下点検、タッピング検査)

  2. 被害部の特定と写真記録

  3. 穿孔処理(必要箇所に穴を開け薬剤を注入)

  4. 土壌処理・木部処理(床下全面への散布)

  5. ベイト工法の設置(建物周囲への設置型駆除装置)

 

作業には薬剤知識、構造知識、施工技術だけでなく、住民への説明力・安心感を与える対応力も重要になります。


🌡 4. 夏は蒸し風呂、冬は冷気との闘い

 

シロアリ工事の作業環境は、室内に見えて実は外気温の影響を大きく受ける場所です。

  • 夏:湿気がこもりやすく、床下温度は40℃以上になることも

  • 冬:通気が良すぎて、足元が冷え切る環境

  • 通年:暗所作業のため照明や空気循環の工夫が必要

 

そのため、作業スタッフは季節に合わせた作業服・安全靴・マスク・換気機器などを駆使して現場に対応しています。


🌿 5. 環境意識の高まりと企業責任

 

近年は、建物の維持管理の一環としてだけでなく、**“住環境の安心と持続可能性”**を支える視点から、シロアリ対策も見直されています。

  • 自治体の空き家対策事業と連携した施工

  • 自然素材住宅に合わせた「無薬剤処理」提案

  • 地域密着型のアフターサービス体制

 

こうした変化の中で、信頼できる施工会社選びがより重要になってきています。


✨まとめ:見えない敵と戦う、縁の下のプロフェッショナル

 

シロアリ対策工事は、家の表からは見えないところで、暮らしを守る非常に重要な仕事です。
過酷な環境と高度な判断力が求められる現場ですが、そこで働く人々は**“家を守る医者”のような存在**です。

次回は、この仕事が今後どのように進化していくのか、「シロアリ対策工事の未来」をテーマにお話しします!

次回もお楽しみに!