-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー

皆さんこんにちは!
JAST株式会社、更新担当の中西です。
今回は、シロアリ対策工事の現場で職人たちが守っている“鉄則”を紹介します。
作業自体は見えにくい、地味、地中――しかしそのひとつひとつの判断が、住まいの寿命と信頼を左右する非常に重要なプロセスです。
床下は湿気・狭所・暗所という三重苦の環境。だからこそ、まずは作業者自身の安全確保が最優先です。
防塵マスク・手袋・ゴーグルの着用
通気口・点検口の換気確認
脱出口の確保と声かけ連携
「事故がないこと」こそがプロとしての大前提。新人指導にもまずは“安全から”が基本です。
薬剤を撒くだけ、ベイトを置くだけではシロアリ対策にはなりません。
活動範囲の特定(蟻道・食痕の発見)
湿気源(漏水・換気不良)の確認
床下以外の被害(玄関框・浴室など)もチェック
この事前調査をどれだけ正確に行えるかが、処理の成否を分けます。
どの薬剤を使うか(有効成分・残効性・安全性)
木部 or 土壌、どの範囲まで処理するか
用量と希釈率の厳守(過剰処理は環境負荷)
この判断は**“慣れ”ではなく、技術資料と経験の両輪**によるもの。製品ラベルやSDS(安全データシート)の確認も欠かせません。
お客様からすれば、床下で何が行われたか分かりません。だからこそ、“可視化”による信頼構築が必須です。
施工前・後の写真報告書
使用薬剤と範囲の明記
万が一の保証(5年保証など)の発行
「安心感=報告の丁寧さ」であると心得ましょう。
湿気対策の提案(換気扇・調湿材など)
被害木材の補修や強化提案
定期点検契約の提案
“施工して終わり”ではなく、“守り続ける姿勢”が次の仕事につながります。
シロアリ対策工事の現場には、マニュアルには書ききれない判断や機転が求められます。だからこそ、技術だけでなく、誠実さ、観察力、説明力――“人間力”を含んだプロ意識がこの仕事の鉄則です。
床下の暗がりに、信頼の光を灯す仕事。
それが、シロアリ対策工事の真の価値なのです。
次回もお楽しみに!
皆さんこんにちは!
JAST株式会社、更新担当の中西です。
今回は、住宅を守る縁の下の力持ちとも言える「シロアリ対策工事」に焦点を当て、その技術を次世代にどう育成していくかについて深掘りします。
シロアリ対策工事は、住宅の土台・柱・床下などに発生するシロアリ(主にヤマトシロアリやイエシロアリ)による木材の食害を防止・駆除する専門工事です。
工法は主に2つ:
予防工事:防蟻薬剤の塗布や散布、土壌処理
駆除工事:食害部の補修、ベイト工法などの駆除処理
住宅性能に関わる重要な作業であるにもかかわらず、現場は狭くて湿気が多く、技術の習得に時間がかかることが多いのが現実です。
現在、シロアリ対策工事の現場では、以下のような育成課題が指摘されています:
職人の高齢化と若手不足
「見て覚える」文化が根強い
現場ごとのばらつきで技術が定着しにくい
こうした状況を変えるには、「再現性のある育成」「安全性と環境知識の教育」「現場感覚と理論の両立」が必要です。
シロアリの種類と生態
木材腐朽・湿気・床下換気との関係
薬剤の種類と安全使用法(防蟻・防腐剤の理解)
※例:しろあり防除施工士など、業界資格の取得をサポートする体制づくり
床下への潜り方と安全確保
木部・土壌への薬剤処理の手順
ベイトステーションの設置位置とメンテナンス
この段階では、経験者との同行作業で技術を“身体で覚える”ことが大切。ここでの「見る力」「気づく力」が一人前になる第一歩です。
近年では、床下での処理手順を動画化し、後輩が何度でも確認できる環境整備が進んでいます。これにより、
技術の均質化
時間外学習のしやすさ
新人の不安解消
といった効果が期待されています。
シロアリ対策は「ただ処理するだけの仕事」ではなく、**お客様の住宅と安心を守る“信頼商売”**です。
報告書の書き方
お客様への説明トーク
アフターサポートの対応
これらの“対人スキル”もまた、育成の柱の一つです。
シロアリ対策工事は、目に見えない部分の仕事だからこそ、信頼と確実な技術が問われる仕事です。
「潜る職人から、支える技術者へ」
そんな育成意識を持つことで、業界の未来はもっと明るく、持続可能になっていくでしょう。
次回もお楽しみに!