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日別アーカイブ: 2025年6月23日

第12回シロアリ駆除雑学講座

皆さんこんにちは!

 

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

 

 

シロアリ対策工事の“鉄則”とは?~住宅を守るプロが現場で守るべき掟~

今回は、シロアリ対策工事の現場で職人たちが守っている“鉄則”を紹介します。

作業自体は見えにくい、地味、地中――しかしそのひとつひとつの判断が、住まいの寿命と信頼を左右する非常に重要なプロセスです。


■ 鉄則①:「安全第一」から始めよ

 

床下は湿気・狭所・暗所という三重苦の環境。だからこそ、まずは作業者自身の安全確保が最優先です。

  • 防塵マスク・手袋・ゴーグルの着用

  • 通気口・点検口の換気確認

  • 脱出口の確保と声かけ連携

「事故がないこと」こそがプロとしての大前提。新人指導にもまずは“安全から”が基本です。


■ 鉄則②:「徹底調査」なき処理は、無意味

 

薬剤を撒くだけ、ベイトを置くだけではシロアリ対策にはなりません。

  • 活動範囲の特定(蟻道・食痕の発見)

  • 湿気源(漏水・換気不良)の確認

  • 床下以外の被害(玄関框・浴室など)もチェック

この事前調査をどれだけ正確に行えるかが、処理の成否を分けます。


■ 鉄則③:「薬剤選定と施工量」は科学的に判断する

 

  • どの薬剤を使うか(有効成分・残効性・安全性)

  • 木部 or 土壌、どの範囲まで処理するか

  • 用量と希釈率の厳守(過剰処理は環境負荷)

この判断は**“慣れ”ではなく、技術資料と経験の両輪**によるもの。製品ラベルやSDS(安全データシート)の確認も欠かせません。


■ 鉄則④:「見える化」で信頼を得る

 

お客様からすれば、床下で何が行われたか分かりません。だからこそ、“可視化”による信頼構築が必須です。

  • 施工前・後の写真報告書

  • 使用薬剤と範囲の明記

  • 万が一の保証(5年保証など)の発行

「安心感=報告の丁寧さ」であると心得ましょう。


■ 鉄則⑤:「再発ゼロ」を目指す“+α”の対応

 

  • 湿気対策の提案(換気扇・調湿材など)

  • 被害木材の補修や強化提案

  • 定期点検契約の提案

“施工して終わり”ではなく、“守り続ける姿勢”が次の仕事につながります。


■ まとめ:「技術・誠実・観察眼」こそが現場の三種の神器

 

シロアリ対策工事の現場には、マニュアルには書ききれない判断や機転が求められます。だからこそ、技術だけでなく、誠実さ、観察力、説明力――“人間力”を含んだプロ意識がこの仕事の鉄則です。

床下の暗がりに、信頼の光を灯す仕事。
それが、シロアリ対策工事の真の価値なのです。

 

 

次回もお楽しみに!